仕手株新興市場での取り組み方

少し前の振興市場仕手株事例

 

 

 

数年前の事だったでしょうか。通期で約7千円の一株益が見込まれる野田スクリーンの株価が9万2千円の時です。PERは実に13.1%となり、過去5年で平均30%の成長を持続しているハイテク有望株でした。

 

 

PERの割高が指摘される日本株の基準はもちろん世界的に見ても超割安な水準です。ちなみにPERとは、株価収益率のことで、会社の利益と株価の関係を表すことで割安性を測るものです。一般的には、株価収益率が低いほど、会社が稼ぐ利益に対して株価は割安ということになります。

 

 

その他にも証券システムのパッケージを提供するインタートレードや、リスク資産の証券化をブティック的展開するフィンテックなど、先端のビジネスモデルは魅力があり、実際に業績は急成長を続けていたのです。

 

 

そうでありながら、ファンダメンタルズを無視した異様な売られ方をしていました。資金の尽きた個人投資家が投げている事があるにしても、ファンダメンタルズを重視する外国人が何故か買わない態度を示したのです。

 

 

しかし、実は、外国人は買っていたのです。2007年2月以降に新興市場の急落が始まったのですが、これは外国人と信託銀行が新興株を売り浴びせた結果なのです。ところが彼らはその4か月前から1月まで、個人の投げを全て吸収して新興株を大量に買い続けていました。

 

 

という事は2月の売りはそのごく一部に過ぎないわけで、2月以降に個人が買いに転じたのを確認してから、それまでに集めた株の一部を売り浴びせていたのです。まさにこのやり方は仕手株の手口そのもので、新興市場を操作していたのです。